センター長の挨拶
平成22年7月から、メープルヒル病院では、国および広島県からの指定を受け、『広島県西部認知症疾患医療センター』を開設しておりましたが、平成27年7月より地域包括支援センター・認知症初期集中支援チーム・認知症地域支援推進員を併設した「合併型センター」を開設しました。
大竹市全域の認知症の方に対する支援を行います。また、玖波・玖波町・湯舟にお住まいの方を対象に、通常の地域包括支援センターの役割(介護予防ケアマネジメント、総合相談・支援、権利擁護、包括的・継続的ケアマネジメント、介護予防支援業務等)も果たします。
認知症疾患医療センターの活動は、これまで通り、対象地域の制限はありませんので、全国からのご相談に対応します。
このような合併型センターはこれまで日本になく、平成27年1月27日に発表された新オレンジプランの中で、この機能により地域における司令塔機能を構築すると言及されていますが、先進的な取り組みとして、全国で初めて開設されたものです。
合併型センターの大きなメリットは、医療と介護の両方に、一度に相談できることです。
これまで、医療と介護のスムーズな連携ということが謳われてきましたが、当センターにご相談いただくと、必要に応じて医療と介護も同時にご利用いただけます。ご利用いただいた方からは安心できるという感想を頂戴しております。
適切な医療と介護のご利用が円滑に進み、地域の皆様のお役に立つことを目指して、スタッフ一同、力を合わせて頑張って参りますので、何卒宜しくお願い申し上げます。少しでも気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談くださいませ。
その他、専門スタッフによる専門医療相談(初診前医療相談)機能や、訪問看護等を活用した在宅支援機能、そして保健医療・介護機関等との連携や、関係者への研修会を通じた技術援助機能などにより、地域における認知症疾患の保健医療水準の向上に寄与して参りたいと考えております。
お問い合わせ・受付
広島県西部認知症疾患医療・大竹市認知症対応・玖波地区地域包括支援・合併型センター
TEL:0827-57-7461(受付代表)
(メープルヒル病院 本館1階)
対象地域 | 認知症高齢者等対応 | 大竹市全域 |
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地域包括支援センター | 玖波・玖波町・湯舟 | |
認知症疾患医療センター | 全国からのご相談を受け付けます。 |
電話相談・来院相談はセンター相談員が随時受付
月曜~土曜(日祝日休み)
8:30~17:30
専門医による鑑別診断及び専門外来(予約制)
月曜~木・土曜(金曜日、日祝日休み)
9:30~12:00
診療は予約制となっていますので、まずはお電話でご相談ください。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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広島県西部認知症疾患医療・大竹市認知症対応・ 玖波地区地域包括支援・合併型センター認知症専門外来 (予約制) | ○ | ○ | ○ | ○ | – | ○ |
事業内容
総合相談・認知症専門医療相談
まずはお気軽に相談を!
介護に関する不安や悩み、認知症に関する相談はもちろん、生活全般にわたる相談を総合的に受け付けます。内容によって、必要なサービスや制度をご提案したり、適切な支援機関をご紹介いたします。まずは、お気軽にご相談ください。
認知症疾患医療センター業務
1. 認知症鑑別診断と初期対応
a. 受診予約(認知症専門外来)
b. 診察・検査(心理検査、頭部CT、血液検査、心電図)
MRI、SPECT等の検査が必要な場合は、連携病院に紹介させていただきます。

c. 治療計画・介護計画のご提案
鑑別診断に基づいて治療方針を選定
基本的には普段の治療はかかりつけ医の先生にお願いし、当院には6か月や1年で経過観察に来ていただいています
2. 身体合併症・行動心理症状(BPSD)への急性期対応の調整等
3. 認知症医療に関する地域連携体制の構築
- 認知症疾患医療連携協議会・全体協議会
- キャラバン・メイト養成研修
- 認知症サポーター養成講座
- 広島県認知症疾患医療センター合同セミナー 等の実施
※企業、地域、団体などで開催希望の方は、御相談下さい。
4. 認知症に関する情報発信
研修会や講演会の開催、広報などを通じて認知症に関する知識の普及・啓発を行います。
地域包括支援センター業務
1. 介護予防ケアマネジメント
<介護保険サービス利用や介護予防のお手伝いをいたします!>
介護保険の申請により「要支援」と認定された方が、今後介護が必要にならないようにするための介護予防ケアプランを作成いたします。
2. 権利擁護
<虐待被害や消費者被害等に困っていませんか>
認知症などが原因で、きちんと自己判断のもとで契約ができなかったり、金銭管理に不安があったりする高齢者をサポートする成年後見制度の活用促進や、現に消費者被害や虐待などで生活にお困りの高齢者の人権が守られるよう適切なサポートを行います。
3. 包括的・継続的ケアマネジメント
<これからも住みやすい町にしていくために地域のケアマネージャーさん等をサポートします!>
地域が暮らしやすい町になるように、ケアマネージャーへのサポートや地域のネットワークづくりを進めていきます。
認知症初期集中支援チーム
『認知症初期集中支援チーム』は医療と介護の専門職で構成されています。
チーム員が、ご家族や周囲の方からの相談を受けて、認知症が疑われる方を訪問し、次のような支援を行います。
- 認知症の程度の評価
- 医療機関への受診の促しや継続的な医療支援につなげること
- 適切な介護サービス利用の促し
- 住環境など、生活環境の改善についての助言
- 介護者との情報共有
- 介護者の負担軽減や健康保持に向けたサポート 等
家族や周囲の人のことで悩んでいる・・・こんな時にはご相談ください!
- 認知症かもしれない(最近様子が変わった等)
- 認知症があると思うが本人が認めないので病院に連れていけない
- 認知症のため何か支援が必要には見えるけど、どこに相談したらいいかわからない
- 認知症と診断されたことはあるけれど、介護サービスが中断していて困っている
- 医療・介護サービスは受けているけれど、認知症の症状が顕著で対応に困っている 等
認知症地域支援推進員
「認知症になっても安心して住み慣れた町で暮らしたい」ということは誰もが思うことです。
認知症になっても住み慣れた町で生活し続けるためには、医療・介護だけではなく生活支援を行う様々なサービスが連携し、ネットワークが作られていることが大切です。そこで活躍するのが「認知症地域支援推進員」です。
認知症地域支援推進員はこんな活動をしております
- 認知症の人やその家族が、状況に応じて必要な医療や介護等のサービスが受けられるよう、関係機関のネットワークづくりや連絡調整等の支援
- 地域住民の方々や市内関係事業所への認知症に関する研修の実施
- 認知症における総合的な相談対応

新オレンジプランに以下のような記載があります。
この先進的な取り組み事例とは当院の広島県西部認知症疾患医療・大竹市認知症対応・玖波地区地域包括支援・合併型センターのことです。
地域包括支援センターと認知症疾患医療センターとの連携の推進
認知症の人に対するサービスを効率的・効果的に提供するためには、それぞれのサービスを有機的に連携させて機動的に利用できるようにするための司令塔機能が必要である。このためには、地域包括支援センターや認知症疾患医療センターが地域の実情に応じて有機的に連携することが不可欠であることから、地域包括支援センターの医療との連携機能の強化や、地域包括支援センターの機能を併せ持つ認知症疾患医療センターについても、先進的な取組事例を全国に紹介して両者の連携を進め、地域における司令塔機能を構築する。
地域ケアのためには重度化や問題行動と精神症状(BPSD)の発生時、身体合併症加療・家族支援等のために後方支援が必要です。地域包括ケアをサポートするために認知症治療病棟の改革として、広島県において認知症病棟機能分化(急性期治療病棟、治療・リハビリ病棟、最重度療養病棟、身体-精神合併症対応病棟)事業を、医療介護総合確保基金及び広島県地域医療介護総合確保事業補助金により中心的に行っています。
当院が中心となって行い、広島県下の各病院に協力していただいております。これが広島モデルとして、全国に普及していくよう働きかけています。